その名前から流産の一種と思われがちですが、妊娠は継続されていますので流産ではありません。 多くは出血や腹痛を伴います。
治療は安静が第一で、状況に応じて子宮収縮抑制剤や止血剤を投与します。場合により入院が必要になることもありますが、どんなに安静を強化して投薬治療を行っても止められない流産もあります。
特に子宮内に大きな出血の塊(血腫)がある場合や、感染を伴っている場合は注意が必要です。血腫の存在は超音波で確認できますし、感染の兆候は血液検査や子宮頸管粘液を調べることでわかります。
また、原因の一つに子宮頸管無力症があります。子宮の出口(子宮頸管部)が軟らかく、大きくなってゆく赤ちゃんを子宮内に維持できない状態をいいます。
出血や腹痛を伴わずに流産が進行してしまうこともあるため注意が必要です。妊娠初期から中期にかけて経腟超音波で子宮頸管長を計測することで事前に発見することができます。治療法の一つに頸管を糸で縛る手術があります。
等々力産婦人科
鈴木啓太郎