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等々力通信
妊娠と栄養① 鉄分

この項では妊娠中の食事についてふれてゆきます。まずは鉄分のお話です。

妊娠中は貧血になりやすいと言われています。その理由は、循環血液量の増加に伴う鉄分の希釈と赤ちゃんへの鉄分の移行が原因です。

特に妊娠前に月経過多な体質の方は、体内の貯蔵鉄が不足しているため貧血になりやすいです。貧血の指標はHb(ヘモグロビン)で評価しますが、Hb値の正常値は成人女性で11~15g/dlです。11g/dlを下回る場合に貧血と診断されます。

貧血を予防するために妊娠中は鉄分の摂取を心がけましょう。鉄分の多い食材はホウレンソウやコマツナ、煮干しなどの小魚、レバーや鳥の胸肉、プルーンなどです。つわりなどで食事がとれない場合にはサプリメントも効果的です。

それでも貧血の改善がみられないときには鉄剤の投与が必要です。手軽に治療するには内服薬が適していますが、便秘や下痢、胃の不快感などの消化器症状が強い方、Hb値が8.0g/dl未満の方は注射薬がよいでしょう。鉄剤の内服中は便が黒くなりますが異常ではありません。

等々力産婦人科

鈴木啓太郎

 

 

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