切迫早産
妊娠22週以降37週未満の出産を早産といいますが、切迫早産とは早産のリスクが高い状態をいいます。
高齢妊娠や就労妊婦の増加に伴い、早産率は増加しています。現在の早産率は4～5％程度といわれています。早産のリスクは高齢妊娠、就労妊婦の他に細菌性腟炎、喫煙、抗リン脂質症候群、早産既往などがいわれています。
検査方法や治療法は切迫流産に準じて行います。子宮頸管縫縮術の適応は妊娠28週ぐらいまでです。
子宮内の感染や破水のある状態では、妊娠継続が赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるので、週数によっては早期娩出が考慮されます。
赤ちゃんの推定体重は、妊娠22週時点で450g、28週で1200g、32週で1900ｇ、36週で2600ｇがおおよその目安です。我が国の新生児医療は世界的にもトップレベルです。その背景には医療技術の進歩以上に、NICUのスタッフによる献身的な日々の努力があります。
早産の受け入れはNICUの有無によって異なり、総合・地域周産期センターで22～24週以降、周産期連携病院では32～34週以降、クリニックでは36週以降（または37週以降の正期産のみ）となっているようです。
等々力産婦人科
鈴木啓太郎
2018.08.01