赤ちゃんの頭の向きで胎位を表現します。頭が下を向いていれば頭位、下を向いていれば骨盤位(さかご)、横を向いていれば横位といいます。頭位は正常胎位ですが、骨盤位や横位は異常胎位です。
骨盤位や横位のまま分娩に至ると分娩停止や、臍帯脱出などの危険が高まるので、異常な胎位の場合には陣痛が来る前の38週頃に帝王切開を行います。
骨盤位をなおす方法で最も一般的なのが、さかご体操です。
おやすみ前にうつ伏せ状態で腰を高く上げる姿勢(胸膝位)をとります。3分ほど維持した後、赤ちゃんの背中がある側が上になるようにゴロンと横向きになります。おなかが固く張っているときには効果は期待できません。
確実になおる方法ではありませんが、特にリスクもないので一般的には最も取り入れられている方法です。
他に外回転術といっておなかの外から力を加えて赤ちゃんの向きを回す方法もありますが、胎盤早期剥離や子宮破裂などのリスクがあります。また、科学的根拠は不明ですが、灸や鍼によるツボの刺激も有効とされています。
等々力産婦人科
鈴木啓太郎