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等々力通信
前置胎盤

胎盤が子宮の下方に位置し、子宮口を覆っている状態を前置胎盤といい、子宮口を覆ってはいないけれども胎盤の辺縁と内子宮口までの距離が25㎜未満の状態を低置胎盤といいます。

妊娠20週前後に経腟超音波検査で、子宮口と胎盤との位置関係を観察します。このころに低置もしくは前置胎盤と指摘された場合、1か月毎に胎盤の位置を確認します。妊娠が進むと子宮が大きくなり、胎盤が上に引き上げられて解消することがあります。32週頃に上方移動はおさまるため、この時期になっても胎盤が低い場合にはハイリスク妊娠として注意する必要があります。

胎盤が低いと分娩時に大量出血を起こします。これは子宮の下部に血管が豊富なこと、産後の子宮収縮が不十分な部位であることが原因とされています。

そのため、分娩時の大量出血に備えて、自己血や輸血の準備を必要とします。また、分娩方法は選択的帝王切開となります。時に癒着胎盤や大出血のため、子宮を摘出しなければならないこともあります。

前置胎盤、低置胎盤と診断された場合には、総合病院や周産期センターでの出産が安心でしょう。

等々力産婦人科

鈴木啓太郎

カテゴリー: 妊娠合併症 2014.06.30
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